メカコレ・デスラー三段空母改造 ドメル艦隊 多層式宇宙空母
さすがファーストシリーズのメカ、出てくる度に形が変わってます。
…とは、「戦闘空母」を作ったときに書いた冒頭ですが、この「多層式宇宙空母」、通称「三段空母」はさらに強者。
キット化にも苦労があったろうことは分かるのですが、それにしても劇中のデザインとはあまりに違って見えます。

最近のガレキや食玩を参考に、以下の改修・改造を行うことにします。
●最上段の甲板はアングルドデッキに
●真上から見たときに、長方形のシルエットになるように甲板をすべて改修
●正面から見たとき艦底に見えるインテークを再現
●艦橋の作り直し(キットしょぼすぎ)
●3連補助エンジン部を作り直し(キット小さすぎ)

手元にある設定画(記録全集)をベースに、曖昧な部分はDVDで確認、それでも分からないところや “変形”しているところは、自分なりの解釈で進めます。(これも“戦闘空母”と同じ…)

甲板のおかげで、工作と塗装を繰り返しながら制作する必要が生じ、その手順を考えるだけでかなりの時間を費やしてしまいました。

艦体、甲板まわり
左舷は劇中のデザインに合わせてカット。
艦底のインテークを作る方法として、
(1)艦底を膨らませてそこにインテークをつくる
(2)最下段と中段の甲板を上にずらして、キットの艦底を活かす
…の2つを検討した結果、(2)を選択。(1)は、艦尾の甲板位置も下にずらさないと、単に腹ボテになってしまいそうだったので。 で、甲板をセットするために付いている部分もカット。
艦尾に見えるインテーク部分も開口。
両舷にある楕円突起は、前後の向きが逆なので、デザインナイフで削ぎ落として接着し直し。 接着にはタミヤのセメントと、同じくタミヤの流し込み用セメントを使用。最近、瞬間接着剤ばかり使っていましたが、 デザインナイフでそいだディティールを、再び曲面に貼りつける時にできてしまうわずかな隙間を埋めるのには、 流し込み用セメントの方が楽なことを再認識。

全甲板を1mmのプラ板で作り直し。今回は3隻同時進行、一番目立つ甲板の形が3隻まちまちだと格好悪いので、 illustratorで台紙をつくってプラ板を切り出しました。
キットのボディに組み込むため、結構複雑な形になっています。
劇中では一見、同じ幅に見える甲板ですが、構造上それは無理。中甲板は先細りの台形になっています(設定画では もう少し曲線で構成されています)。
後部下甲板も、艦尾に行くに従って幅が狭くなるようにしました。 最上甲板は右側を切り欠き、ボディの右舷とツライチになるようにしています。
先端のモールドは、一旦台形に切り欠いてしまい、そこに0.3mmプラ板を貼りつけることで凹みを再現。
最上甲板のこの部分はモールドが違うようなので、塗装で再現することに。
最初に上甲板を接着。3隻まったく同じではつまらないので、
1 エレベータが下がっている状態
2 上甲板のシャッターが開いている状態
3 無加工
の3種類を制作することにします。
上甲板はこの時点で艦体に接着してしまい、左舷とツライチになるように整形します。
下甲板と、中甲板。下甲板は画像のように箱組にし、右のもののように、上に中甲板を貼れるように。
突き当たりの部分は横線をスジ彫り、シャッターのようにしてあります。完成後は殆ど見えませんが…。
艦体も含め、後で塗装しにくくなりそうな部分にエアブラシ。甲板はホワイトサフを吹き、センターライン部分をマスキングしています。 マスキングテープは剥がすときに千切れてしまわぬよう ビニール製のものを使用。最終的に塗る色よりも、若干濃く、暗めにしてあります。
塗装後、中・下甲板は下の画像のように接着し…
…さらに艦体に差し込んで接着。
段差部分に画像のようなパーツ(白い部分)を貼り、甲板と艦体のギャップを設定に近くなるように整形していきます。
このアーチの部分はキットをベースに上下対称にしていたのですが、設定では下の方が口を大きく開けたような形になっていたので、 下の画像のように修正しました。
ある程度表面処理ができたら、最下段の甲板の下にエバグリーンの細切りプラ板を貼りつけ、インテークを再現していきます。 設定よりかなり小さめですが…。
後部下甲板には、0.3mmプラ板の細切れを貼りつけ、開口部に差し込むだけでインテークが再現できるように工作しておきます。 中央には補助エンジン(?)につながる、太めのパイプが通るため、スペースをキープ。
すべての甲板を接着した状態。第三空母の後部甲板に貼ってある補助エンジン部分は、次ページにて。