この艦最大の特徴である甲板部分は、差し替えで強攻モードと空母モードを再現することにしました。
そこで、キットの甲板から、差し替え部を切り抜きました。
当初、切り抜いた甲板は、ダボ穴を埋めてしまえばそのまま使えると思っていたのですが、 薄いプラ板1枚では、いずれ反ってしまいそう。そこで作り直すことにしたのですが、 これがかなりの大仕事になってしまいました。

(1)まず組み上げた艦内にポリパテを充填、“バスタブ”のようにしてしまいます。
(2)一旦これをキャストで複製。
(3)複製した“バスタブ”内面に離型剤を塗って、そこにまたポリパテを充填。
(4)これを外すと、“バスタブ”にぴったりとおさまるポリパテ塊ができます。表面を艦体上面とツライチに すると、甲板の原型ができあがり。
(5)この原型を更にキャストで複製しますが、キャストを流す段階で中に直径2ミリの真鍮パイプを2本、 瞬間接着剤で束にしたものを入れて、甲板表面にパイプが露出しないように注意しながら固めます。このパイプで 反りや歪みを予防しようというわけです。

で、ようやくできたのが、画像の白い板です。
反り防止のパイプを入れる関係上、結構な厚みになりました。
果たしてどのくらいの効果があるのかは、時が経ってみないと分かりませんが・・・。
今回製作しているドメル艦隊の戦闘空母には、デスラー砲はありません。しかし デスラー砲がなくなってみると、甲板の真ん中あたりがスカスカになります。そこで砲塔を大型化します。 キットのものが小さすぎるので、迫力倍増にもちょうど良かったかもしれません。 本来、舷側に取り付けるための部品(12)を加工して、楕円のドームにし、それに砲口を開けました。両側面には 蛇腹のスジ彫りを入れ、これを複製。
画像は本来の砲塔と今回製作の砲塔のサイズ比較。
左が大型化したミサイル発射管。本体はプラ板とポリパテ、この画像では分かりにくいですが、 上面のモールドは細切りのマスキングテープで。これを原型に複製。
また設定画に合わせて、上面は曲面になるようにしました。

一番艦橋に近いところにあるダンゴムシ状のレーザー砲は、キットのパーツをそのまま使用。
艦首のモールドは台形ですが、ドメル艦隊版は楕円ですので、これも修正。
一旦パテでモールドを埋めた後、ピンバイスで穴を空け、プラペーパーで裏打ちします。
手持ちのプラペーパー、もう残り少ないのですが再発売されませんかねぇ。
0.5mmプラ板で作ったアングルドデッキ下には0.3mmプラ板でステーを。
インテークの曲面に合わせて形を整えるのに大苦戦。6枚取り付けるのに2時間かかりました。
重爆撃機。本体はプラ板とポリパテ、4発エンジンはプラ棒で一個作って複製、翼はプラ板でスクラッチ。
ドリルミサイルはキットのデスラー砲を改造。先端には0.7mm幅のマスキングテープを巻き付けて、 ドリルの凹凸を表現しました。
塗装は一部を除きエアブラシで。
サフの上に黒に近い赤(焦げ茶)を吹き、いわゆる「黒立ち上げ」をしてみました (結局シャドーも吹くことになりましたが)。
焦げ茶の上にはモンザレッド+ブラック、その上にモンザレッド、部分的にクリアオレンジを吹き(殆ど意味なし)、 最後につや消しクリアでコーティング。かなり渋い仕上がりになりました。
劇中の黄色い部分はMr.メタルカラーのブラス、重爆撃機のエンジン先端(劇中茶色)は、 同じくMr.メタルカラーのカッパー。