歌声の消えた海/TROUBLED WATERS
米1975/2/9 日1976/1/3

監督 ベン・ギャザラ
脚本ウィリアム・ドリスキル
ゲストスター ロバート・ボーン
声:西沢利明
犯人の職業中古車ディーラー
被害者不倫相手/ロザンナ
殺害方法射殺


Introductionby T.O.

カミさんが「缶詰買ってメキシコ行こう!」(コロンボ警部の台詞より)に大当たり。 夫婦で豪華客船の船旅となったコロンボ警部。ところがコロンボは乗船時からカミさんとはぐれて “迷子”になってしまい船長やパーサーのご迷惑に。
一方、招待客と共に乗船していたのはこの客船の常連客、中古車販売業者のダンジガー (ロバート・ボーン)。 日中、彼はプールで軽い心臓麻痺を起こし診察室に運ばれる。
そして夜。華やかなショータイム。そのショーの途中、船専属のバンドの歌手、ロザンナ (ジェーン・グリアー)が自室で射殺された。鏡には口紅で"L"の文字。疑いは当日、ロザンナと 言い争いにをしていたバンドのメンバー、ロイド( ディーン・ストックウェル)に向けられる。
コロンボ警部は非公式の捜査を依頼され現場へ向かうものの船酔いでダウン。診察室に急行。 だがそこでコロンボはある物を床から拾い上げる…。

鑑識のない世界でのコロンボの奮闘ぶり。駆け出しのころに先輩の刑事から教わったという 指紋の検出方法など、犯罪捜査のイロハのイをコロンボ警部が教えてくれます。

舞台を1ヶ所に限定して物語が展開する“グランド・ホテル形式”を採用。
珍しく冒頭からいきなりコロンボ警部が登場する(他に『秒読みの殺人』など)。



Impression & Triviaby なぽべん

航海中の豪華客船が舞台。
逃げ場のない船上で、身代わりの犯人をデッチ上げようとするダンジガー (R・ボーン)と、彼を追い詰めるコロンボ。鑑識がいないので、船に積んであるものだけを使って、 コロンボ自身が「鑑識」をつとめるのが面白い。

犯人自らに「証拠」を持ち出させるわけだが、かつて「水曜(金曜)ロードショー」では、 この作品が放映される度に、解説の水野晴郎氏がこの「証拠」を否定していた。
「ここには証拠は残らないんですね。でもまあ、犯人に自供させるためにコロンボが使ったハッタリなのかもしれません。それにまあ、ドラマですから…」
と、ちょっと興ざめな締めくくりをするのが常だった。

船長の声は柳生博が。
1997年記

野呂さんという方から、こんな画像を送っていただきました。
「『歌声の消えた海』を観た後で、医療用のゴム手袋を使う機会があり、 使い終わった後で少し遊んでみましたら、面白い写真がとれました。
水野先生、ご覧になられてますか?(んなわけない)
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2004年追記